カテゴリー : 濃尾平野
国の天然記念物に指定され、環境省レッドリストの絶滅危惧IA類(CR)と絶滅が心配されるイタセンパラです。
すでに生息地となる河川の増水などで出来るワンドやタマリ、ため池などが減少して、さらに産卵する為の二枚貝が減少してと、かなり生息域が狭まり、富山、淀川水系、濃尾平野の3地域のごく一部でしか生息していません。
いつかは自然下の個体の撮影をしたいと思っていたタナゴで、この夏に若い雌の個体を見かけたとの情報を頂いて、急遽、濃尾平野へ遠征に行ってきました。
長雨での河川の増水、濁りが取れず視界不足、道なき道を機材を運ぶポイントまでのアクセスと想像を超えるハードな撮影となりましたが、最後の最後に雄の個体を撮影することができました。
今回は姿を納めるのが最大の目的だったので、マクロレンズのみでしたが、アクセスなどの総合的に撮影できる場所の確保が出来たことで、今後、さらに様々な撮影も可能となりそうです。
Photo Date
濃尾平野のイタセンパラ:0.5m
Canon EOS 5D markⅢ
EF-S60mm F2.8 macro USM
デメモロコ濃尾型(Squalidus japonicus subsp.)は、一般的にデメモロコ(Squalidus japonicus japonicus)と呼ばれている琵琶湖淀川水系に棲むタイプとは違った形態をを持つ濃尾地方のごく一部だけに生息する希少な魚のようです。
琵琶湖型と濃尾型は分類上別亜種レベルの差があるようで、特にこの写真の濃尾型は生息地自体が少なくなってきていて、絶滅に瀕しています。
環境省版レッドリストにも準絶滅危惧 (NT)に指定されています。
オイカワの幼魚の中に群れて泳ぎ、なかなか警戒心が強くて素早く、水中から近づくも水路奥に逃げていくの繰り返しでしたが、水路上方から案内していただいていたN氏が戻ってきたのに反応して、こちら側の水路に戻ってきた所を撮影できました。
写真の左側がデメモロコ濃尾型、大きさは4~5cmほどの小型種で右側はオイカワの幼魚です。
1日だけと短い時間で数多くのポイントを回った為に、証拠レベルの写真が多数となりましたが、ハリヨ抜きでもじっくりと濃尾平野の魚達を撮影にいきたいと思うぐらい魅力的な地域でした。
Photo Date
デメモロコ 濃尾型:揖斐川水系 -50cm
Canon EOS 5D markⅢ
EF100mm macro F2.8L IS
揖斐川水系のハリヨの続編です。
1枚目の左下がハリヨの巣になります。
道路に人が通ったりすると、驚いて隠れてしまうんですが、直に巣に戻り子供の世話をはじめます。
そして、マクロからワイドまで一通り撮影が終り、産んでいる卵がどうなっているのか見てみようと、真上から覗きますが見ても卵が見えません。
何か動いたかなっと思ってとりあえずシャッターを切ってモニターで確認すると、既にハッチアウトが終わったハリヨの仔魚達が、巣の中にびっしりと集ってるのが見えました。
ここから最短付近まで寄って、親が帰ってくるのをじっと待つ作業に時間をついやしました。
3枚目が真上から撮影しており、4枚目が巣に近づき仔魚と親ハリヨを撮った写真です。
まだお腹に栄養袋?のようなものをぶら下げた、かわいいトラ柄の仔魚たちでした。
ここの撮影地は道端で交通量が多く、近い内にこの巣穴の水路に蓋をして道路を拡張すると近所の人が話されてました。
毎日歩く自宅前の水路にハリヨが住んでいる事も知らなかったらしく、身近にこんな所があったのに残念だといわれました。
また来年も行ってみたいですが、この場所は工事でダメになってるのかもしれませんね。
Photo Date
ハリヨの雄と仔魚:揖斐川水系 -20cm
Canon EOS 5D markⅢ
EF100mm macro F2.8L IS
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | ||||||
2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 |
9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | 15 |
16 | 17 | 18 | 19 | 20 | 21 | 22 |
23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 | 29 |
30 | 31 |