アーカイブ : 2013年 4月

イワトコナマズ

イワトコナマズナマズイワトコナマズ賤ヶ岳の麓から望む琵琶湖

滋賀県の琵琶湖には国内にすんでいる全3種のナマズが見ることができます。
The・ナマズに琵琶湖、淀川水系のみに生息し、1mを超える大きさになる有名なビワコオオマナズ。
そして準絶滅危惧に指定され、名前の通り岩場に生息する写真のイワトコナマズです。
イワトコナマズも琵琶湖及びその北にある余呉湖のみに棲む日本の固有種であります。

今回の琵琶湖遠征の最大の目的であり、先ずは生態写真を収めるために夜の琵琶湖へ潜ってきました。

夜行性のナマズを確実に見るのには日が暮れた後、捕食をしに浅場にやってきた個体を見つけるのが容易であるとアドバイス頂き、岐阜のハリヨ撮影の時と同様に今回もN氏に同行していただき、夜の琵琶湖で合流しました。
 
あいにくの天気ではありましたが、実績のあるポイントへ早速案内していただきました。
そして潜る事1時間を過ぎ、水温も10度前後と低くエアも少なくなってきたので、深度を深く行っていないなら諦めようと、諦めて上がってきた途中に岩の間をむさぼるように捕食しながら泳ぐイワトコナマズを発見しました。
ライトに照らされて見えたイワトコナマズは一目で他のナマズとは違う、黄色味を帯びた神々しい色に輝いていました。
大きさは5~60cmぐらいと、この種では最大級との事であります。

その後、別のポイントに案内していただくと、普段多いはずのビワコオオナマズとナマズが少なく、
イワトコナマズだらけでした。
これだけ多くが見れるのは珍しいとの事です。

これからは産卵シーズンに入るので、条件が整えば産卵の撮影も狙えるようなので、ふたたび琵琶湖を訪れてみたいですね。

※写真1,3枚目がイワトコナマズの様で2枚目は目の位置から普通のナマズではないかと思われます。
 4枚目は古戦場の賤ヶ岳の中腹付近から見下ろした琵琶湖です。

Photo Date
イワトコナマズ Silurus lithophilus(Tomoda, 1961):琵琶湖 -10m
Canon EOS 5D markⅢ
SIGMA 24mm F1.8 EX DG ASPHERICAL


エビの仲間

エビの一種 フィロゾーマ?エビの一種エビの一種エビの仲間

ここ数日見れているエビの仲間です。
これが成体なのか、ゾエア?などの幼生なのか判らないのですが、尾っぽ部分は蛍光緑に発色して、
ゾエアなどに見られる突起した殻が見られます。
遊泳脚を数本もっていて、クラゲなどに混じり、たまに泳いだりして浮遊していました。
大きさは1~2cm程で同定までは難しいかもしれませんね・・・。

Photo Date
エビの仲間 ゾエア幼生?:青海島 -5m
Canon EOS 5D markⅢ
EF100mm macro F2.8L IS + CL


今年もヤツデイカ

ヤツデイカ幼体ヤツデイカ青海島のヤツデイカ

一昨年、昨年と青海島の船越湾内で見ることができた深海に住むヤツデイカを今年も見ることができました。
ヤツデイカはイカではありますが、大きくなるにつれて触腕が切れてなくなり名前どおり8本足になるようです。

この日は浮遊生物が湾内いっぱいにいたので、何か深海系の生物がでるのではと話していて、生きたアオイガイなども打ち上げられていて、湾内は不思議生物に包まれていました。
今日の現地の情報によると深海系の幼魚も見れたらしく、3月から強い南風が吹く事が多く、浮遊生物の観察には良い年のようです。

Photo Date
ヤツデイカの幼体:青海島 -5m
Canon EOS 5D markⅢ
EF100mm macro F2.8L IS


アオイガイ

青海島 アオイガイ船越湾内 アオイガイ
浮遊系 アオイガイアオイガイ

本日の青海島船越湾内は一面サルパや植物性プランクトンだらけで何か期待させる雰囲気でした。
そんな中でピンポン玉サイズのアオイガイをビーチ際で見ることができました。
アオイガイは貝に乗って浮遊しながら生活する変わったタコであります。

ずっと見たかった生物だったので、途中、ワイドレンズに交換してじっくりと撮影です。
あいにく風が出てきて水面が波立ってたので水面下の写真が思うように撮れなかったのが心残りですが…。

しかし、色々と珍しい生物が流れてくる不思議なビーチですね~。

Photo Date
アオイガイ:青海島 -1m
Canon EOS 5D markⅢ
EF100mm macro F2.8L IS (2枚目)
SIGMA 24mm F1.8 EX DG ASPHERICAL (1.3.4枚目)


デメモロコ 濃尾型

デメモロコ 濃尾型

デメモロコ濃尾型(Squalidus japonicus subsp.)は、一般的にデメモロコ(Squalidus japonicus japonicus)と呼ばれている琵琶湖淀川水系に棲むタイプとは違った形態をを持つ濃尾地方のごく一部だけに生息する希少な魚のようです。

琵琶湖型と濃尾型は分類上別亜種レベルの差があるようで、特にこの写真の濃尾型は生息地自体が少なくなってきていて、絶滅に瀕しています。
環境省版レッドリストにも準絶滅危惧 (NT)に指定されています。

オイカワの幼魚の中に群れて泳ぎ、なかなか警戒心が強くて素早く、水中から近づくも水路奥に逃げていくの繰り返しでしたが、水路上方から案内していただいていたN氏が戻ってきたのに反応して、こちら側の水路に戻ってきた所を撮影できました。
写真の左側がデメモロコ濃尾型、大きさは4~5cmほどの小型種で右側はオイカワの幼魚です。

1日だけと短い時間で数多くのポイントを回った為に、証拠レベルの写真が多数となりましたが、ハリヨ抜きでもじっくりと濃尾平野の魚達を撮影にいきたいと思うぐらい魅力的な地域でした。

Photo Date
デメモロコ 濃尾型:揖斐川水系 -50cm
Canon EOS 5D markⅢ
EF100mm macro F2.8L IS


揖斐川水系のハリヨ 【動画】

ハリヨハリヨの仔魚を世話するシーンを動画でまとめて見ました。
エサを食べたり、孵化した後の卵を食べるシーンなども見ることができます。
ハリヨのオスは働き者ですね (^-^

【 画質調整で大きくフルハイビジョンで見ることができます 】